沖縄諸島を統治していた琉球王国。
現在の沖縄を作ってきた独特の文化を持っていた琉球王国で、かつて食べられていた食事を楽しむことができるお店が現在も残っている。
私がこれまで食べ歩いた中で最高の沖縄のお店『イラブー料理 カナ』だ。
イラブー料理 カナ
北中城村の少し行きにくいところにある。
イラブー料理とは、イラブー=エラブウミヘビのことでウミヘビ料理となる。
エラブウミヘビは数日野ざらしにしても絶命しないほど生命力が強く、滋養強壮の効果があるとされてきた。
ここカナではそのイラブーを美味しく頂くことができる。
イラブーの入荷・仕入れ・仕込みの手間があるため完全予約制。
この時は直前だったが予約を取ることができ、数組しか入れない座敷の店内に案内された。
おばあが作るメニューはカナ定食、イラブー汁定食とイラブー汁付きカナ定食の3つ。
両方味わってみたく、カナ定食、イラブー汁定食を頼んでみた。
【カナ定食】
おからや豆腐ようなどが並ぶ。
ラフテー。
どれもきちんと丁寧に作られていて美味しい。
【イラブー汁定食】
お待ちかね、イラブー汁定食。
左上から時計回りにおから、昆布、ジーマーミ豆腐、じゅーしぃそして手前がイラブ汁だ。
浮き上がるウミヘビのうろこ模様。
このイラブーは燻製にして保存されている。
それを水と重曹や小麦粉で洗って小骨を取って下処理。
崩れしないよう紐で縛って圧力鍋で煮込むこと15-16時間。
イラブーは骨と内臓も一緒に煮込まれているのに、丁寧に下処理されていて臭みなんかは全くない。
鶏肉のササミのようなイラブーの肉質と皮のゼラチン質を楽しむことができる。
スープを一口飲むと味わいが身体に染み渡っていく。
鰹節のダシと一緒に入っている昆布と豚のてびちのうま味が溶け出してすっきりとした奥深い飲み味です。
このイラブー汁の味を体験するためだけでも、ぜひカナを訪れてみてもらいたい。
イラブーの滋養強壮
この日、食べ終わってホテルに戻った後ぐらいから身体が火照ったような精が付く活力に襲われた。
レッドブルやモンスター、マカ〇ンビ〇なんて比じゃないぐらい。
食事すぐにここまで滋養強壮効果があると思っていなかったため、その力強さと料理と食の身体への影響の大きさを改めて痛感した。
同行した女性に鎮めてもらわなけれどうしてただろう…と怖くなるほどの効果を実感したが男性にはぜひ一度は食べてみてもらいたい至高の一品。
最近では沖縄出身の某有名歌手ダンサーの方も人生最高の一品としてオススメしていた。
現在カナのおばあが高齢のため体調を考慮して、カナの営業は週のうちに金土のみ。
貴重な味に巡り会うことができた。