
世界一周旅・海外旅行で安らげる場所、ホテル。
特に連日旅を続けていく世界一周バックパッカーには日々のホテル代は積み重なると大きな金額になっていきます。
そこでぜひ利用したいのがホテル代を安く抑えられる世界各地にあるドミトリー。
ドミトリーとは相部屋のことで、部屋の中にベッドが複数設置されていてお金を払うとベッドが1台割り当てられます。
1部屋の料金を複数名でシェアするイメージ。
今回はそんなドミトリーの利用方法と持っていきたいおすすめの持ち物を紹介します。
ドミトリーの特徴とは!?
ドミトリーの特徴とは、個室ではなく複数あるベッドのそのうちのベッド1つを1泊いくらで借りる相部屋のことを言います。
日本でもベッド1つを借りるカプセルホテルなんかがありますが、海外ではカプセル型のホテルはほとんど見かけません。
ドミトリーを有する宿は有名ホテル予約サイトとかでもほとんどはホテルとは名乗らず『ゲストハウス』『hostel』『ユースホステル』なんかで呼ばれていたりします。
部屋は3通りあり、男性用、女性用そして男女混合。
男女混合の部屋なんかは慣れていないとラッキースケベの場面に遭遇することがよくあるためドキドキします。
男性女性に限らず、開放的な方はシャワーを浴びてタオル1枚だけで歩いていることもしばしば。
そういうことも気にならない人でないと、なかなか過ごしにくい環境かもしれません。
複数で部屋を利用しますが、その人数はドミトリーによって様々。
私が利用した限りでは、1部屋にベッド3つが並んでいるほとんど個室と変わらないような部屋から3段ベッドが4つ置いてあって薄暗くジメジメした12人部屋までありました。
エアコンの有無は値段によります。
ファン(扇風機)だけみたいな部屋もあるため、旅行先の国の天候や気温にも注意しておいた方が良いでしょう。
利用方法
利用方法は通常のホテルを予約して利用する時と大きな差はありません。
ホテルサイトや公式ホームページで予約、あとは直接ホテルに入って「今日空いてる?」って聞いてみるなど。
ベッドに空きがあれば貸してもらえます。
名前、住所、パスポートを提示して部屋に案内してもらいます。
部屋に入るとすでに入っているバックパッカーたちが沈没していることもしばしば。

今後一緒の部屋で過ごすので、挨拶ぐらいはしておきましょう。
ちなみに欧米国では部屋に入る時も靴のままのところがほとんどでした。
またベッド1つを借りるだけなので荷物置き場なんてものはありません。
靴も鞄もベッドの脇にでも置いておきましょう。
ドミトリーの部屋タイプと割り当てられるベッド
相部屋になっているドミトリーは大きく分けて4つに分類されます。
男女混合か、男性女性が分かれているか。
そして通常のベッドが並んでいる部屋か、2段以上の複数ベッドになっているか。
男女混合か男女別か
基本何も書いてなければ男女混合と考えておくべきです。
なので女性1人旅や複数旅でも少し気を付けておく必要があると思います。でも、男女混合でも旅人たちに会うとあっけらかんとした女性も多いですけどね。
安いということもあり、カップルで利用しているシーンもよく見かけます。2つベッドが割り当てられていて、1つを荷物置き専用にして寝る時は1つのベッドにくっついて寝ているカップルもよく見かけます。
ただほとんどの場合宿泊者の大半は男性です。
通常のベッドか2段ベッドか
通常のベッドが置いてある部屋というのはあまり多くなく、ほとんどは2段ベッド以上の部屋が多いです。
ただ、ローマで泊まった時には1部屋に3つベッドが置いてあて3人部屋というかなり少人数のドミトリーを経験しました。
これは稀な例でほとんどは2段ベッドが設置されています。
イギリスのバックパッカー宿では、3段ベッド×4つ設置してある窓のほとんど開かない部屋に入った時にはさすがに人の匂いに参りました。
相部屋ということは、こういった点も考慮しないとです。
ただ、ホテル予約サイトで予約したとかじゃなければ部屋を見してほしいと受付で申し出れば部屋をチェックして泊まる・泊まらないを決めることができます。
これはシングルの部屋に泊まる時も部屋の中やシャワー、エアコンか扇風機かなどをチェックするのにも非常に大事ですしスタッフも嫌がらず対応してくれるのでしっかり納得して泊まりたい時にはぜひスタッフに申し出ましょう。

2段以上のベッドの場合、通常はスタッフが指定してきますが空きがあれば希望することも可能です。
2段ベッドのメリット・デメリット
海外で見知らぬ人と上下で寝転がる2段ベッド、それぞれメリット・デメリットが出てきます。
上段のメリット
・プライバシーが確保されやすい。
・人のベッドの出入りに影響されにくいため睡眠をとりやすい。
が挙げられます。立っている身長よりベッドが上になっているところもあり、そうなると覗き込まれるような心配も少ないため多少は盗難の被害にも遭いにくくなります。
頭上に空間もあるため、睡眠もとりやすいです。
上段のデメリット
・上り下りをする必要が出てくる。
・充電をしにくい。
これが意外と面倒なんです。部屋でPCをいじったり何をするにもベッドから出て降りて荷物を取って上ってと手間になってきます。
なので上段で沈没しているバックパッカーを見ることもしばしば。
また、時間帯によってはすでに下段の住人が睡眠に入っていることもあります。
そういった時に上段に上るのは非常に気を使います。
そしてだいたいの部屋にはコンセントから延長ケーブルがタコ足されていることが多いです。
タコ足は床に設置してあるため、上段ではケーブルも届かず目を離しておかないといけないことも出てきます。
携帯やPCといった電子機器系は特に気を使います。
下段のメリット
・出入りしやすい
・荷物の出し入れと充電が楽
上段のメリット・デメリットがそっくり逆転します。
部屋に入ってすぐ自分のベッドがあるため、非常に楽。
そしてベッド脇に荷物を置いておけるためバッグからの荷の出し入れも容易です。
手が届く範囲に充電器が来ていることも多いため、ベッドで手元に貴重品を置いたまま充電をすることができます。
下段のデメリット
・なにかと他人の目が入る。
・頭上が狭くでベッドがミシミシ鳴る。
もちろん、デメリットも逆転するため上段と比べて下段は常に人の目線に入ってしまいます。
なにより1番気になるのが頭上の空間とベッドの軋み。
上段の住人が夜帰ってきて、はしごを上って上段に何度も出入りしてたりするとその度にベッドが軋みます。
これにはよほど疲れて熟睡していない限りは起きてしまうことも多いです。
ベッドによっては上段の住人の寝返りだけで軋み音が出ることも。
ドミトリーではこういったメリット・デメリットも享受してうまく利用していかないといけません。
ドミトリーを利用するメリット
まずは安さです。
特に先進国と呼ばれる国々は個室とドミトリーの価格差が大きくなります。
価格差が大きいと感じた国や都市ではスイス、イギリスのロンドン、イタリアのローマなどでしょうか。
これらの国々では1つ星の部屋でも6,000円ぐらいはするところがほとんど。
でもドミトリーになれば1,000円台、新しいところでも2,000円台と半値ぐらいに抑えることができ旅の資金をなるべく残しておきたい身としては大きな味方になること間違いなし!
アジアでは1泊数百円からなんていうドミトリーも存在しています。
他には同じように旅をしている仲間に出会うことができ旅情報をもらうことができたり一緒に観光したりするメリットもあります。
ドミトリーには部屋以外にも談話ができるスペースが設けられていてそこで住人たちは集まっていたり料理を作っていたりします。

私はあまり行きませんでしたが各国には実は『日本人宿』と呼ばれている現地在住の日本人の方がやっている宿もあり、そういった有名日本人宿のドミトリーを利用している日本人がたくさんいて異国の寂しさや不安も解消されます。
日本人宿は日本語も通じますしね。
その場に集まった旅仲間とすぐに仲良くなれるのはドミトリーのとても素晴らしいところです。
ドミトリーを利用するデメリット
安い分プライバシーなんてものはありません。
荷物も自己管理になるためお金、パスポート、携帯電話やカメラ、PCといった貴重品も各自で注意しておかないといけません。
(注:宿によってはロッカーのような貴重品BOXを用意してくれているところもあります。)
他人のいびきが気になる人はおちおち寝ることもできませんね。
夜遊びして帰ってきた時なんかは同室の住人たちは寝静まっていたりしますので、配慮も必要になります。
あとは意外と気になってしまうのが匂い。
換気が悪い部屋ですと空気が埃っぽかったり湿っていたり、どうしても皮脂の匂いや体臭がする時もあります。
これはもう当日の同室の住人との巡り合わせもありますね。
これらのデメリットも含めて、メリットを楽しむ気持ちで利用するのが良いと思います。
ドミトリーの館内設備
日本のホテルを利用すると、アメニティグッズがたくさんついてきます。
寝具、石鹸、歯ブラシ、クシ、タオル、上着をかけるハンガーetc…
基本的にこれらは全部無いものと考えてください。
全て自分の物を使用します。
女性はドライヤーも無いところがほとんどなので、自分用があった方が良いかもしれませんね。
館内はどこもwifiが飛びまくっています。
旅行情報を仕入れたり不便になることは無いはずです。
トイレ・シャワーは共同利用ですが複数あるところがほとんどなので、空いているところを利用します。(けっこうそこに住人の使いさしの石鹸類が置きっぱなしになっていたりします。)
先述の談話室にはキッチンが付いているところも多いです。
共有の冷蔵庫が設置してあることが多く、もちろん利用可能です。
利用する時はナイロン袋なんかに入れて自分の氏名を記入しておくこと!でないと勝手に食べられていても文句言えません。
キッチンで調理器具なんかも借りて、皆でわいわいご飯を作るのも楽しいですね。

ブルガリアの女の子の手料理 冷たいヨーグルトのスープ『タラトール』
冷蔵庫が備わっていたりしますが、名前を書いていないと捨てられたり勝手に食べられていたり。
長期で滞在する旅行者も多いため、ドミトリーには洗濯を干すスペースがあったりします。
大体は屋上ですけどね。
シャワーついでにその日に衣服も洗ってしまいましょう。
ドミトリーを利用するなら持っていきたいおすすめの持ち物
以上を踏まえて、ぜひドミトリーを利用する際には持っておきたい持ち物を紹介します。(☆はおすすめ順)
・マジック☆
冷蔵庫を利用する時に自分の飲食物には名前を書いておくと安心です。
住人たちもきちんと名前が書いてある物は勝手に持って行ったり間違えたりしにくいようで、きちんと自分で管理しましょう。
マジックぐらいあるだろうって思うでしょう?無いんですよ、これが。
・懐中電灯☆☆
手持ちのバッグに入れておきましょう。
いつ帰りが遅くなるかもわからない。
部屋に戻ったら真っ暗、そのままベッドに潜り込むも鞄の中身を整理したい。
そんな時に役立ちます。
携帯電話のライトでいいやんって思うかもですが、携帯電話のライトって広範囲を照らしてしまうため懐中電灯として別であった方が便利でした。
・ハンガーや洗濯バサミ☆☆
2-3個あれば便利です。
ベッド脇に上着をかけておいたり洗濯に使ったり。
長期旅をする人は必ず持っておきましょう。
・コンセントの延長コードor電源アダプタ☆☆☆
最重要。ドミトリーを利用するなら必須です。
旅行をしていると充電が必要なガジェットもたくさん出てきます。
携帯電話、カメラ、PCだけでも3口はコンセントが必要です。
ドミトリーの中には9人部屋でコンセントが2つとか3つしか無いなんてこともしばしば。
しかも、床に延長コード付きアダプタが1つだけなんてこともありドミトリーの2段ベッド3段ベッドは寝転びながら充電できるため下のベッドの方が人気なぐらいです。
自分用にコンセントのアダプタや延長コードを持っていれば、必要なコンセント口を確保できます。
最後にセキュリティについて
身の安全や荷物、貴重品管理は自分で必ず意識すること。
これはドミトリー利用だけでなく安全に旅をする上で最重要です。
特に、日本は安全な国で海外に出てもその意識が持てない人もいるでしょう。
ドミトリーは相部屋なので衆人監視ということもあり、意外と盗難などには遭いにくかったりします。
私もiPhone、PC、一眼カメラなど持ち歩いてドミトリーを利用してましたが盗難どころか荷物を触られるようなことも1度もありませんでした。
でも100パーセント大丈夫なんてことは断言できません。
高価な物をチラつかせるなどしてそういう気にさせない、そういう目に合わないよう自衛することが大事。
貴重品を出しっぱなしにしない、鞄の奥の方にいれる、しっかりロックをかける。
同室の住人や雰囲気など怖いなと思った時は寝る時も貴重品を身にまとう。
万一盗難に遭ったとしても大丈夫なようパスポートコピーやデータのバックアップを取りお金を分散させておく。
安全に旅を楽しむことが、旅を最大に楽しむ近道ですね。
安全に安く利用でき旅仲間と触れ合えるドミトリー、ぜひ利用してみてくださいね!