世界を飛び回る旅人にとって、ついてまわるものがある。
そう、時間だ。
国を移動するたびにその国の時間というものがあり、その国と日本との時差を感じるたびに遠くまで来たことを実感したものだ。
数多の時計が溢れる中で、自分の中では時計の役割としてダイバーズウォッチの機能性が欠かせないものとなっている。
最高の旅の相棒として欠かせない『OMEGA シーマスタープラネットオーシャン』の着用レビューは購入を検討している人から旅好きで時計探しをしている人も比較検討したい人もぜひ楽しんでもらいたい。
時計選びのきっかけ
元々時計を持ったのは中学生の時が初めてだった。
病床にいた祖父をお見舞いに行った時にフッと祖父が『時計は持っているのか?』と聞いた。
何と答えたかは覚えていないが、祖父が祖母に伝えて父母にお金を渡していた。
その後に父母と買いに行ったG-SHOCKが自身の最初の時計となった。
周りに時計をしている中学生なんてほとんどいなかったので、めちゃくちゃ誇らしかった。
なにより防水・防塵機能があってどこにでも着けていけるので、ほんとにどこへでも着けていった。
その後、iPhoneを持つようになってからは逆に何も身に着けていない自分が好きだったこともあり、どこにでもiPhoneを持っていくようになってからは時計を着けなくなってしまっていた。
世界一周をする時には、父からもらったSEIKOの時計をお守り替わりに着けていた。
だいぶと古い時計で文字盤が侵食されているような時計だったが、日本と自分が繋がっているようなそんな気分だった。
世界一周中にもどこの時計か聞かれてSEIKOだよ、と伝えてやっぱり日本人だ!と喜ばれるのも嬉しかったのを覚えている。
世界一周から帰国してからも相変わらずジッとしていられず色んなところを訪れてみるものの、世界一周以降は時計無しで過ごすことが無くなってきた。
そうなってくると、自然と良いものが欲しくなってくる。
自身あまり時計には詳しくないが、どうしても007の映画で見たシーマスター プラネットオーシャンが気になっていた。
007も愛用する時計とは
世界一周中から度々007の世界に触れていたこともあり、その劇中に出てくる時計は気になる存在だった。
この007に登場するスパイ、ジェームズボンドの時計にまつわる話はキリがない。
初代ショーンコネリーが愛用した時計がロレックスのRef.6538だの、3代目ロジャームーアもロレックスRef.5513を愛用していただの、5代目ピアース・ブロスナンのイメージから始まったOMEGAとのタイアップ、シーマスター ダイバー300MがNintendo64『ゴールデンアイ/007』で取り上げられたりと枚挙にいとまがない。
極めつけはダニエルクレイグのデビュー作となったカジノロワイアルで、列車内で初対面をした女性ヴェスパーからの
ヴェスパー「Rolex?」
ボンド「OMEGA.」
ヴェスパー「beautiful.」
このやり取りだろう。
前作ピアースブロスナンの作中で度々OMEGAの青いダイバー300Mが出てきたように、ダニエルクレイグの007では幾度もシーマスター プラネットオーシャンが取り上げられていた。
ジェームズボンドのシーマスター プラネットオーシャン
ダニエルクレイグが007として着用していたのはシーマスター プラネットオーシャンは『2900.50.91』『2201.50』『232.30.42.21.01.003』となっている。
英国情報局秘密情報部MI6に所属する国家公務員であるため、ボンドが任務に使用する腕時計は官給品ということになる。
そして皆さんご存じのとおり、最後の作品となった【No Time To Die】ではオリジナルのダイバー300M 007エディションが発売されるという流れになった。
シーマスター プラネットオーシャン
上記の流れからシーマスター プラネットオーシャンだけでなくROLEXのサブマリーナーやダイバー300M、トランスポーターでも出てきたフランス軍用時計のパネライなど様々比較検討してみた。
その上でオメガ シーマスターの歴史とダイバーズウォッチとしての性能の高さ、自身の生活スタイルや旅のスタイルからもシーマスター プラネットオーシャンを購入した。
オメガのシーマスターシリーズは本格ダイバーズウォッチのラインナップとなっており、中でも『プラネットオーシャン』は次世代ハイスペックダイバーズウォッチをコンセプトとしている。
なかなかに重量感のある箱。
OMEGAのロゴがかっこいい。
色々購入理由を振り返ってみたものの、やはり決め手は見た目。
ルックスが大きい。
購入したのはSEAMASTER PLANET OCEAN 600M コーアクシャル マスター クロノメーター 43.5MM。215.30.44.21.01.001。
ダイアルカラーはブラックを選択したが、文字盤とベゼルはセラミックス素材で艶のあるグレーといった色合いになっている。
ベゼルと呼ばれる周囲の数字の部分はダイビングの時に必要な逆回転防止ベゼルが搭載されている。
ブレスレットはステンレススティール。
ダイビングにも活用できるモデルなので、ダイバーエクステンションを備えたフォールディングクラスプという種類のブレスレットになっている。
これが超便利で、海に入る時のラッシュガードの上から着用するにも簡単にエクステンションを使用することができる。
ムーブメント
シーマスター プラネットオーシャンにしようと最終的に決断を後押ししてくれたのはこのキャリバー、オメガ8900の性能の高さ。
METAS認定のマスタークロノメーターで、15,000ガウス以上の対磁性能を備えているので現代のPCやスマホといった磁気を帯びた製品の影響を全く受けない。
600m潜水可能な深海に耐えるタフな性能と機能性を持ち合わせており、裏スケルトンと呼ばれ内部機構の動きが見えるのもポイント。
スケルトンは両面に無反射加工を施したドーム型強化無反射サファイアガラスになっているが、これが相当強靭なガラスで、ずっと着けて出歩いているにも関わらず綺麗なまま傷ひとつつかない。
しかもこのキャリバーになったことで、通常3-4年長くても5年に1回必要なオーバーホール(分解洗浄メンテナンス)が8-10年に長期化したことでメンテナンスが非常に楽になっている。
着け心地
ケース直径が43.5mと少々大き目な作りとなっている。
とはいえ気にならない大きさで手首には収まっていてサイズ感は全く気にならない。
むしろ視認性が非常に良くて海中でも即座に時間を判断できた。
暗所でもスーパールミノヴァと呼ばれる夜光塗料がLEDかのごとく光ってビックリしたぐらいだ。
重さも214gあるためiPhone 1台分と良く言われるが、ベルトとの相性がいいのか重さも全然気にならない。
この時計を身に着けてから自然と時計を眺める時間も増えて、この時計を着けている自分が好きになった。
軽装でも少し自信をつけてくれる。
そして、自分でもビックリするぐらい服とかへの物欲が薄れた。
時計沼にハマる人がいるのもわかる。
時計の世界も上を見たらキリがなくてかっこいいモデルもたくさんあるが、現在の旅ガジェットとして自分がどこへでも一緒に出掛けるのはこの時計となっている。
もう数年着用しているが、本体に全く傷はいかずバックル部に少しずつスレがでてきたといったところ。
よく時計と共に生きる、とも言うが、期待した以上に自分が行くどこへでも適応してくれるプラネットオーシャンにどんどん信頼と愛着が湧いてくる。
これが私の相棒の1本『OMEGA SEAMASTER PLANET OCEAN 600M コーアクシャル マスター クロノメーター 43.5MM』です。